エンジニアのキャリアパス - 職種別にまとめて紹介
公開日:2021.07.30
エンジニアの働き方IT技術が進歩するにともない、エンジニアの職種・仕事内容も多様性に富むようになりました。
エンジニアは、さまざまなキャリアパスが存在する可能性に溢れた仕事です。もし将来目指している職種がある場合は、どのようなキャリアを積めばよいのかも視野に入れて仕事を選ぶとよいでしょう。
この記事では、エンジニアのキャリアパスについて詳しく解説していきます。
エンジニアのキャリアパスは2種類
エンジニアを目指す際に、将来のキャリアパスについても考えておくことは非常に重要です。なぜなら、エンジニアとして同じ仕事をしていても、目指す職種によって高めるべきスキルが異なるためです。
エンジニアのキャリアパスとしては大きく、スペシャリストとゼネラリストの2種類があります。スペシャリストとゼネラリストとは、それぞれどのような点が異なるのでしょうか。まずはスペシャリストとゼネラリストの特徴について見ていきましょう。
スペシャリスト型 - 専門性を高める
スペシャリストとは、専門性を高めていくタイプのキャリアパスのことを指します。一般的なエンジニアとしてのキャリアを積み、その後、一つの分野について極めていくキャリアです。
スペシャリストは「ITスペシャリスト」ともいわれており、分野ごとに専門化されているのが特徴で、例えば、セキュリティスペシャリスト、ネットワークスペシャリストなどがあります。
従来はエンジニアとしてのキャリアを積んだあとは、マネジメントにシフトするというスタイルが一般的でした。しかし近年、エンジニアのキャリアパスが多様化するなかで、専門性に秀でているスペシャリストタイプのキャリアパスも注目されるようになりました。
ゼネラリスト型 - 汎用性を高める
エンジニアとしてのスキル・経験を生かし、企画・提案・システムの開発などの幅広い業務を担うキャリアパスをゼネラリストと呼びます。
ゼネラリストには大きく分けて2種類のキャリアがあります。
一つはマネジメント・コンサルティング・ディレクションなど、開発以外のスキルを身に付けるパターン。プロジェクトマネージャー、プロダクトマネージャー、ITコンサルタントなどが当てはまります。
もう一つは、開発スキルを幅広く習得するといったパターンです。例えば、サーバサイドエンジニアがフロントエンドを覚える、AIエンジニアがデータサイエンティストの業務も担う、などがあります。
職種別エンジニアのキャリアパス
エンジニアは、大きくWeb系、IT系、その他の3種類に分けることができます。それぞれのエンジニア職種ごとに、将来のキャリアパスについて見ていきましょう。
また、ここでは個別に解説しませんが、管理職などのマネジメント系の仕事については、すべての職種に共通するキャリアパスとなります。
IT系エンジニアのキャリアパス例
IT系エンジニアのキャリアパスについて、「システムエンジニア」と「ネットワークエンジニア」を例に挙げて解説します。
システムエンジニア
システムエンジニアからスペシャリストを目指す場合は、要件定義や設計のスキル、対応言語を広げたり、データベースなどの関連スキルを伸ばしたりしていくことが考えられます。
例えば、さまざまなプログラミング言語を習得してプログラマとしてのスキルを伸ばしたり、データベースのスキルを磨いたり、データベースのスペシャリストとして活躍する、などのキャリアパスがあります。
一方、システムエンジニアからゼネラリストを目指す場合は、コンサルティングやセキュリティのスキルを伸ばしていく方法があります。
例えば、企業の課題をIT技術によって解決するシステムコンサルタント・プロジェクトマネジメントや、構築したシステムを悪意のある攻撃から守る情報セキュリティエンジニアなどが挙げられるでしょう。
関連記事:『システムエンジニアの仕事内容とは? | 必要なスキルや仕事のやりがいについて解説』
ネットワークエンジニア
ネットワークエンジニアの経験を積み、設計、構築、運用の各スキルを伸ばすことでスペシャリストを目指すことができます。ネットワークに特化しているためネットワークスペシャリストとも呼ばれています。
また、ネットワークエンジニアからゼネラリストを目指す場合は、サーバサイドのスキルを伸ばしたり、セキュリティのスキルを伸ばしていく方法があります。
関連記事:『ネットワークエンジニアとは?仕事の内容や将来性について解説!』
Web系エンジニアのキャリアパス例
次に、Web系のエンジニアとして、「フロントエンドエンジニア」と「サーバサイドエンジニア」の2職種について見ていきましょう。
フロントエンドエンジニア
フロントエンドエンジニアからスペシャリストを目指す場合は、UI/UXや、デザインのスキルを伸ばしていくことが多いでしょう。
キャリアパスの例としては、デザインスキルを高めてWebデザイナーを目指したり、またフロントエンドの開発に特化したプログラマを目指す、などがあります。
またフロントエンドエンジニアからゼネラリストを目指す場合は、ディレクション、サーバサイドのスキルを伸ばしていく方法があります。キャリアパスには、Web開発を幅広く担当するWebディレクターなどが挙げられます。
関連記事:『フロントエンドエンジニアとは?仕事内容と役割について紹介!』
サーバサイドエンジニア
サーバサイドエンジニアは、対応言語を広げるというキャリアパスだけでなく、サーバサイドに付随したスキルを伸ばす、などでスペシャリストを目指すことも可能です。
例えば、データベースのスキルを伸ばしてデータベースエンジニアになったり、クラウドのスキルを伸ばしてクラウドエンジニアになるなどが挙げられます。
一方でサーバサイドエンジニアからゼネラリストを目指す場合、設計・セキュリティ・ネットワークのスキルを伸ばしていくといった方法があります。またインフラやフロントエンドの知識・技術を習得することで、フルスタックエンジニアとして活躍することもできるでしょう。
関連記事:『サーバーエンジニアとは?仕事内容や必要なスキル、資格などを解説!』
それ以外のエンジニアのキャリアパス例
最後に、上記以外のエンジニア系職種として「セキュリティエンジニア」と「QAエンジニア」のキャリアパスについて解説していきます。
セキュリティエンジニア
セキュリティに関する知識やスキルをさらに伸ばし、セキュリティスペシャリストとして活躍するというキャリアパスが一番多いでしょう。
また、マネジメントやコンサルティングのスキルを伸ばすことで、ゼネラリストを目指すことも可能です。この場合、キャリアパスには「セキュリティ管理者」や「セキュリティコンサルタント」が挙げられます。
関連記事:『セキュリティエンジニアの仕事内容やキャリアパスについて』
QAエンジニア
ソフトウェアの品質を保つため、システムの検証テストを行なうQAエンジニアも、近年需要が高まっている職種です。
QAエンジニアからスペシャリストを目指す場合は、ディレクションやコンサルティングなどのスキルを伸ばし、企画の仕様や戦略などにも携わるというキャリアパスがあります。
またゼネラリストを目指す際は、プログラミング・サーバサイド・セキュリティのスキルなどを伸ばし、プロジェクトの立案やチーム管理など、幅広い業務を担当するという道もあります。
スペシャリストとゼネラリスト、自分にあったキャリアパスを選択しよう
エンジニアのキャリアパスは「スペシャリスト」と「ゼネラリスト」の2種類に大きく分けることができます。
スペシャリストは専門性を高めていくタイプのキャリア。そのため一つのことを極めたいという方はスペシャリストに向いているといえます。
一方、幅広い知識・技術を習得し、汎用性の高いスキルを身に付けたいという方は、ゼネラリストを目指してみるという道もあります。
エンジニアの仕事はさまざまなキャリアパスが存在します。将来どのように働いていきたいかも視野に入れつつ、スキルの習得や、転職活動を行なうとよいでしょう。
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(2021年7月現在)