システムエンジニアの仕事内容とは? | 必要なスキルや仕事のやりがいについて解説
公開日:2020.09.25
ITエンジニア職種システムエンジニア(SE)の定義は幅広く、要件定義や設計などの上流工程を担当する以外に、下流工程のプログラミングまで含む場合もあります。また、高いコミュニケーション能力や問題解決能力も求められ、必要となるスキルは広範囲です。
ここではシステムエンジニアについて、仕事内容や必要なスキル、やりがいについて解説します。
システムエンジニアの仕事内容とは?
システム開発は、大きく分けて6工程に分類することができます。
①要件定義
クライアントにヒアリングを行い、必要とする機能を仕様として落とし込み、プロジェクトの要件を定義します。
②基本設計
システム全体の基本的な設計と骨組みを作ります。
③詳細設計
基本設計を元に、ひとつひとつのプログラムの詳細な設計を行います。
④プログラミング
詳細設計に沿ってプログラムを作成していきます。
⑤テスト
作成したプログラムについて、単体テストや結合テスト、システムテストなどの各種のテストおよび修正を行います。
⑥運用/保守
最初の開発が終わり、リリースされたシステムの運用と保守業務を行います。
システムエンジニアは要件定義→基本設計→詳細設計までの「上流工程」と呼ばれる部分を担当します。案件規模や現場によってはプログラミングやテストまで含める場合もありますが、顧客折衝が重要な業務であり、プログラミングのみを担当するプログラマとは業種が異なります。
システムエンジニアに求められる重要な4つのスキル
システムエンジニアは、クライアントと現場の双方と密なコミュニケーションを取りながら設計を行い、進捗を管理するのが業務です。そのため、単純に使用するプログラミング言語に対する知識があれば良いというわけではありません。
コミュニケーション能力
クライアントが抱えている課題を解決するために、実装可能なシステムを提案し、必要とされる機能を仕様に落とし込むため、高いコミュニケーション能力が必要とされます。
また現場のエンジニアたちと密なコミュニケーションを取ることも求められます。
プロジェクト管理能力
プロジェクトを円滑に進め、納期に合わせて進捗させるために、クライアントやエンジニアとの調整を行い、プロジェクト全体を管理する能力が必要です。
実際の現場では予定通りに進行せず、問題が起きてしまうことも少なくありません。万一の時には、クライアントに状況説明をしながら現場のエンジニアと進行を調整することもあります。
論理的思考能力
システム開発は論理構造がしっかりしていなければ破綻してしまいます。そのため、設計工程や仕様書の作成など、的確に意図や要望を伝えるために論理的思考能力が必要です。
金融システムや大型のビル管理システムなど、大規模で複雑な開発は感覚だけでは行えません。論理的な思考を持って設計と開発を進めることがシステムエンジニアには求められます。
ITスキル
プログラムが書けないシステムエンジニアも存在しますが、設計の場面だけでなく、プログラミングの工程を担当することもあるため書けることが望ましいです。
また、クライアントに最適な提案をするためには、最新技術のキャッチアップもかかせません。そのため、新しい技術に対する感度の高さも求められます。
システムエンジニアの仕事のやりがい
専門性が高いクリエイティブな仕事ができる
システム開発は非常にクリエイティブな業務です。システムに対する知識とクライアントの業界の知識を総動員して設計する難しさと面白さは、他にはないものでしょう。
高い達成感を得ることができる
システムエンジニアは、プロジェクト全体に携わることができます。クライアントへのヒアリングから始まり、最終的な開発完了までは長い道のりになるため、実装が完了した時には高い達成感を得られます。
成長の実感がある
現場の工数管理から顧客折衝、メンバーの管理に加え、問題が発生した場合は解決案の提案と実行も必要です。多様な業務に携わるシステムエンジニアは、自分自身の成長を実感しやすい職種と言えます。
こんな人がシステムエンジニアに向いている
IT関連の分野に対して興味がある人
システムエンジニアは日常的に多数の業務を並行して処理する必要があります。しかし、業務の処理だけでは新しい分野のキャッチアップが疎かになりがちです。
IT関連の最新情報に対して常に感度を保つ必要があるため、そもそも分野全体に対して高い興味を持っている人が向いているでしょう。
論理的な人
システムエンジニアが担当する要件定義、基本設計、詳細設計などは、随所で論理的な思考が求められます。そのため、ひとつひとつに対して論理的にアウトプットできるタイプの人が向いています。
コミュニケーション能力が高い人
システムエンジニアには、前述のとおり高いコミュニケーション能力も求められます。
クライアントから要望をヒアリングしたり、無理な要望に関しては対応が難しい旨を伝えたり、その代案をきちんと提示して折衝する必要があります。
また、実現したいことを現場に落とし込み、現場のエンジニアに説明し、納得してもらいながら進行させる必要もあります。そのため、コミュニケーション能力が高い人が向いています。
問題解決能力が高い人
システムを通じてクライアントの問題を解決するという意味での問題解決だけでなく、システム開発中に発生する大小さまざまな問題への対応も必要です。
開発規模が大きくなるほど、当初の予定通りに進める難易度は高くなります。また、開発中に問題が発生した場合、その問題の迅速な解決が期待されます。バグの発生や、クライアントとの交渉が必要なものなど、問題はさまざまなため、問題解決能力の高い人が向いています。
マルチタスクが得意な人
開発の現場においては特に人とコミュニケーションを取ることが多い仕事であり、プロジェクト管理と同時に新しい知識に強い興味を持ち、情報感度が高く、継続して努力ができる、マルチタスクが得意な人が向いている職業と言えるでしょう。
システムエンジニアの求人
システムエンジニアの給与平均はやや高めの水準にあり、売り手市場になっています。現場での経験が重視されるため、資格はなくても問題ありませんが、資格があるとより条件の良い求人を選びやすくなります。
需要の高いプログラミング言語は、C(シー)、C#(シーシャープ)、C++(シープラスプラス)、Java(ジャバ)、VB.net(ブイビードットネット)などです。
特にC言語は、AIや人工知能、エドテック(EdTech)関連サービスなどで、言語人口に対し需要が高いため、人気があります。
システムエンジニアになって手に職をつけよう
システムエンジニアという職種はIT業界でも特に人手不足で常に需要があります。専門職として長く働くことができ、キャリアパスとしてはプロジェクトマネージャーやITコンサルタントへキャリアアップを目指すこともできます。経験が少ない人でも、システムエンジニアのアシスタントから始めることで経験を積みながら徐々にキャリアアップを図ることができるのも特徴です。
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(2019年9月現在)