未経験からエンジニアに転職するのは難しい?採用の確率アップのためにできること

公開日:2021.10.18

エンジニアの働き方
 

IT人材の不足が叫ばれていますが、準備なしに未経験からITエンジニアへ転職することは厳しいのが現状です。未経験からITエンジニアへの転職成功率を高めるには、どんなことを行えばいいのでしょうか。

本記事では、ITエンジニアへの転職を成功させるために、現状の未経験歓迎案件の傾向や、現職でも転職成功のためにできること、取得するといい資格について紹介します。

エンジニア未経験からの転職は実際どうなの?

エンジニア未経験の状態からいきなり正社員としてITエンジニアへ転職するのは、少々ハードルが高いかもしれません。「何度か挑戦したが不採用となってしまう」という場合は、まず派遣エンジニアで未経験歓迎の案件をいくつか経験して、履歴書や職務経歴書に記載できる状態にしてから再挑戦してみましょう。

AKKODiS(派遣・紹介予定派遣)別ウィンドウで開くで掲載している派遣エンジニアの求人内容(2021年9月時点)を見てみると、未経験からのエンジニア募集(職種:システムエンジニア、プログラマ、テスト・評価・QA、インフラエンジニア、運用管理・保守)は130件以上(関東エリアの場合)あります。

OA事務や、プログラマのアシスタントの求人もありますが、今後の転職につながる業務経験を積むには、システム開発案件やインフラ整備などがおすすめです。ほとんどの案件では、未経験歓迎としながらも「歓迎するスキル」を提示しており、どのレベルまでの経験が必要とされているかについて確認することができます。

歓迎スキルの中でも比較的緩い条件としては「社会人経験のある方」で、時給は1,500円台です。なかには、派遣期間中に基礎知識の研修が受けられる案件もあります。他にも、時給が2,000円近く、未経験可でもそれなりの収入が得られる案件もありますが、時給が高い分、歓迎条件のレベルは上がる傾向です。

例えば、「社内SEの実務経験やマクロの使用など」「未経験可。C言語の基本知識をお持ちの方」といった記載も見られます。未経験歓迎の案件に応募したい場合は、少なくともOAソフト(WordとExcel)の基本操作とマクロ作成程度の経験は身に付けておくとよいでしょう。

現職を続けながらエンジニア未経験からの転職を成功させるポイント

多くの人は、未経験からITエンジニアへ転職するために、独学でプログラミングやITの基礎知識を身に付けています。

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また、特定の職種を狙う場合は、その職種に合った技術を学び、計画的にキャリアパスを検討してステップアップすることも必要です。

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現職を続けながら、派遣エンジニアの案件獲得を成功させるはじめの一歩として、学習結果を活かして実績を残し、どういう経験を積んだかを少しでもアピールできるよう工夫しましょう。どういったアピール方法があるかをいくつか紹介します。

現職の業務でExcelマクロを使った業務効率化を試みる

先述した通り、Excelのマクロは、未経験でも歓迎されるスキルの一つです。そこで、Excelのマクロを使って、現職での事務作業の効率化にチャレンジしてみましょう。具体的にどのような効率化を達成したか説明できれば、実際にマクロを使いこなしていたことをアピールできます。

IT関連の業務が経験できる部門への異動を試みる

自社に情報システム部門がある場合には、「情報システム部門への異動を希望してITの経験を積む」という方法も検討してみましょう。また、現職はデスクワークではなくパソコンの扱いが得意ではない場合、現在の会社でデスクワークメインの部門や職種への異動を願い出るのもおすすめです。

IT業界が未経験でも、最低限パソコン操作はできることを求められる案件もあるので、パソコン操作には慣れておきましょう。

履歴書に書ける自主制作物を作る

これまで学んできたプログラミング言語を使って、自主制作物を作り、履歴書に記載することで、自身の実力を示すことが可能です。勤怠管理やシフト管理を行うシステムなど、シンプルなWebシステムを作成することを目指しましょう。自主制作物のコードに含めたい内容は、以下の通りです。

  • フレームワークの利用
  • 条件分岐
  • 基本的なDBの操作(検索・追加・更新・削除)
  • GitHubを利用したソース管理

記述するソースコードは、処理へのコメントを付与して、コードを確認する人がコードの意図を読み取れるように整理します。自主制作物を提示する場合、注意点は教材やブログなどに掲載されたコードの丸写しです。

自身でインターネット上のリファレンスなどを調べながら、開発ツールやフレームワークを利用してコードが書けることを面接官に見せることが何より重要です。自主制作物のソースコードが読みやすく記載されていれば、未経験者であってもエンジニア職への採用可能性は高まります。

未経験からエンジニアになるために役立つ資格

未経験からITエンジニアになるために取得しておくとよい資格は、ITエンジニアとして求められる基礎知識を身に付けていることを示せるものです。まず、国家資格となる「情報処理技術者試験」は、1回合格すれば失効せず、初心者向けの資格も用意しているため、特に取得をおすすめしたい資格といえます。

ITエンジニア未経験者におすすめの情報処理技術者試験は、「ITパスポート」と「基本情報技術者」です。

ITパスポート

ITパスポートは、ITを使う人(社会人・学生)全員が基本的に知っておくべきITの基礎知識を持っていることを証明する試験です。ITエンジニアのベースとなるため、幅広い知識が求められます。主な試験範囲は、以下の通りです。

  • ITの最新技術(AI、IoT など)
  • アジャイルなどの新しい開発手法の概要
  • セキュリティやネットワークの基礎知識
  • 経営に関する知識

IT業界も未経験なら、まずはITパスポートの取得を目指しましょう。

基本情報技術者

ITパスポート試験に合格したら、次のステップとして取得を目指したいのが基本情報技術者です。ITエンジニアに転職するなら、基本情報技術者を取得するだけでも大きな前進となります。実際に、システム開発の経験がないと試験勉強は大変ですが、少しずつ勉強を進めていけば、十分合格を目指せる資格です。

まずは現状を把握してできることからやってみよう

未経験からITエンジニアになるには、IT関連の勉強を進めるだけでなく、派遣エンジニアの案件に参画して業務経験を積むことが重要です。面接官が「未経験だけど採用したい」と思えるような経験や資格は何かを意識して、計画的に行動しましょう。

現職を継続している場合は、Excelマクロを使った業務効率化を実施することで、基本的なプログラミング技術を身に付けられます。さらに、ITの基礎知識を有していることを証明する資格の取得や、独学で学んだプログラミング技術を使った自主制作物を作成し、履歴書に記載することもお試しください。

AKKODiSでは、多くの求人情報を掲載しています。OAソフトの使用経験や自主制作物の提出など、準備完了した後は、まずAKKODiSの未経験歓迎の開発案件に応募してみましょう。

(2021年10月現在)

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