【入門】Unityとは?できることやダウンロード方法、起動の手順までを解説
公開日:2020.12.02
スキルアップゲーム開発の現場で高い人気を持つUnityは、優秀なゲームエンジンとして知られています。ゲーム開発を行ったことがない人でも、ゲームアプリを起動した時にUnityのロゴを見たことがあるという人も多いのではないでしょうか。
Unityは特にインディーズのゲームやモバイルゲームの開発環境として高いシェアを持ち、優れた開発環境を提供しています。個人や小規模でゲーム開発を行いたい人や、AR/VRの分野に挑戦したい人にとって、Unityは避けては通れないエンジンと言えるでしょう。
今回はこのUnityについて、一体何ができるのか解説しながら、実際にダウンロードして起動するまでの手順を詳細に解説していきます。
【入門】Unityとは?
Unityは、ユニティ・テクノロジーズが開発、提供しているゲームエンジンです。ゲーム開発の際に使われるライブラリや素材などのさまざまな機能を一元的にまとめて提供しています。
Unityは優れたUIというだけでなく、豊富なライブラリと素材集を持っており、個人で開発を始めた場合でも高品質な素材を手軽に入手して、グラフィカルなゲームを作れることが魅力です。
Unityは全世界で100万人以上のユーザーがおり、数あるゲームエンジンの中でも使用率の高いエンジンと言えるでしょう。爆発的な人気を持つ有名なアプリにも使用されており、代表的なアプリではポケモンGOもUnityで開発されました。
Unityの規模
Unityのシェアは年々拡大しており、特にスマホのゲームアプリでは大きなシェアを持っており、モバイルゲームの売り上げ上位の53%がUnityを使って開発されています。また、PCやコンソール向けゲームでも50%以上のシェアを持っています。
Unityのシェアは全世界規模と言っても過言ではなく、世界190カ国以上にUnityで制作されたゲームのプレイヤーが存在しています。これは何を意味するのかというと、国連に加盟しているほぼすべての国にプレイヤーが存在するということであり、まさに全世界のゲームに浸透しているエンジンといえます。
Unityのプログラミング言語はC#
Unityでは、現在C#が開発言語です。以前はC#、JavaScript、Booの3つの言語から選択できましたが、JavaScriptとBooが廃止されることから、すでに開発の中心はC#に移行しています。最新のUnityでは新規のプロジェクトでC#以外の言語を選択できないようにエディタが変更されています。
Unityでゲームを開発する場合、エディタである程度のことができるためコードを書かなくても簡単なパズルやアクションゲームを作成することができますが、しっかりとした開発を行いたい場合は多少なりともC#の知識が必要となります。
なお、C#について詳しく知りたい人は、下記の記事も合わせてご確認ください。
Unityは無料でも大部分が使用可能
Unityは一定の条件を満たす場合、学生や個人の開発に限り、エンジンの基本機能をすべて無料で使用できます。
学生の場合は基準を満たした教育機関に在学中の18歳以上の学生がStudentプランの対象になります。個人ではUnityの使用で10万ドル以上を獲得していない場合、Personalプランの対象となります。
ビジネス向けライセンスは過去12ヶ月の収益や資金調達が20万米ドル以下を対象としているPlusが年間約4万円、テクニカルサポートなどを含むProは年間約20万円、それ以上の規模の開発が対象となるEnterpriseは月額2万2000円となっています。
これらのプランは年次になるため、年間を見通した利用計画が必要です。
3Dモデルやモーションの多くも無料で使える
UnityはAsset Storeという、Unityでの開発に使用できる様々な素材を販売するサイトが用意されています。
有料と無料の素材が混在していますが、優れた素材の多くが無料でダウンロードできるため、資金力がない個人や学生でも、作り込まれた3Dモデルやモーション、音楽や効果音などを使用したゲームを作成することができます。
Unityでできること
Unityはパソコンだけでなく、スマートフォンやゲーム機など、様々なプラットフォームでゲーム制作できます。そのため、活用されている分野は幅広く、Unityを採用しているアプリはゲームに限られません。
具体的にどのような分野で採用されているのか見ていきましょう。
AR/VR開発
Unityは、近年対応アプリや周辺機器が増えたことから需要が急増しているAR/VRの開発にも適しています。
Unityの公式サイトでもAR/VR開発の言語的な適性を謳っており、開発のためのチュートリアルも充実しているため、AR/VRに関するアプリ開発は現在、積極的にUnityが使用されています。
また、一部のVRChatではアバターの動きや3Dの設定を細かく調整するためにUnityのコードを使用できるため、開発だけでなくアプリのユーザーにもUnityを学ぶ人が増えています。
2D・3D両方のゲーム開発
Unityでは最近のゲームに多く採用されている3Dだけでなく、ドット絵や静止画を含む2Dゲームまで製作することが可能です。UnityおよびAsset Storeはどちらにも対応しており、ライブラリだけでなく、素材なども豊富に用意されています。
そのため、複雑な3DのMMOから2Dのパズルゲーム、アドベンチャー、ノベルゲームまで幅広いゲームアプリがUnityで開発されています。
ツール系のスマホアプリ
Unityで作られるアプリはゲーム系が中心ですが、手帳やカメラなどのツール系のスマホアプリでUnityが使用されている場合も少なくありません。
Unityはクロスプラットフォームのため、iOS、Android、OSX、Windows、PlayStation4、PlayStation5、Xboxなどの幅広いプラットフォームで開発が可能です。そのため、相互に連携させるアプリの作成にも向いています。
この特徴を活かし、スケジュール帳やカレンダー、チャットツールなどの複数のプラットフォームでリリースするツールを開発する時に、あえてUnityを選ぶケースがあります。
また3Dに強いため、3Dモデルを必要とする産業や建築設計用のツールなどにも使用されています。
Unityをはじめてみよう!
それではUnityの開発を始めるための手順を見ていきましょう。Unityで開発をするためには、アカウント登録とUnity本体のインストールが必要です。
また、学生向けのStudentプランを利用するためには、GitHub Student Developer Pack に加入する必要があります。Studentで登録したい場合は事前にGitHubの登録作業を済ませておきましょう。
アカウント登録
Unityを使うためにはアカウント登録が必要になります。そこでまずUnityのアカウントを作成しましょう。
公式サイトにアクセスし、右上にあるアイコンをクリックします。続いてUnity IDの作成をクリックし、ID登録画面に進みます。
Unity IDアカウントの作成画面で、必要な情報を入力します。なお、GoogleのアカウントまたはFacebookのアカウントを使用することで、登録作業を簡略化してIDを連携し、作成することができます。
IDの作成はインストール作業中にUnity Hubの中でも行なえます。
Unityのダウンロード方法
続いてUnityのダウンロードをしましょう。公式サイトへアクセスし、「はじめる」をクリックします。
続いて、プランと価格から「Personal」の「はじめる」をクリックします。
「Unityで制作を始める」で、今回は「新規ユーザー」を選択します。
Personalで使用する場合の条件が表示されるので、もう一度よく確認しましょう。問題がなければダウンロードをクリックします。
ダウンロードしたUnity Hub Setupを実行すると、以下の画面が表示されます。画面の指示に従い、Unity Hubのインストールを進めます。
Unity Hubをインストールし、実行すると、Unityのインストール画面が表示されます。
フォルダを特に変更する必要はありません。
最初にIDを作成していなかった場合、インストール中にUnity Hub上でも作成できます。
事前にIDを作成している場合は、「すでにUnity IDを所有している」をクリックしてログインしてください。
今回は初めてUnityに触れるため、チュートリアルを兼ねたMicrogameを選択します。自分が作ってみたいゲームに近いMicrogameを選択し、プロジェクト名を入力しましょう。
Unityを起動する
インストールが完了すると、「UNITYを起動」というボタンがUnity Hubに表示されます。
Unityを起動すると、先程選択したMicrogameのプロジェクトが表示されます。
チュートリアルは英語ですが、Unityに触れて操作を知る手順としてはとても有効なので、ぜひ一度プロジェクトを進めて触れてみましょう。
チュートリアルにはゲーム作成に必要になる素材やそれを配置し、設定する方法などがまとまっています。今後、Asset Storeで素材を入手し、自分でゲームを作る際の参考になるでしょう。
汎用性の高いUnityを始めてみては?
Unityはゲームを作るだけでなく、AR/VRや産業でも使用されている、世界で最もシェア率の高いゲームエンジンです。その汎用性の高さと導入のしやすさから、今後もシェアは広がると考えられています。
複雑な処理を行う大規模なゲームを開発するためにはC#が必要になりますが、簡単なゲームならC#でのコーディングは最低限で済みます。また、ゲームを作りながらC#を学んでいけるので、Unityを通してC#を習得し、ゲームの開発エンジニアを目指したい未経験の人にもおすすめです。
開発現場での需要も高く、Unityを扱えるエンジニアの求人も豊富になっています。これからゲームを作ってみたい、ゲーム業界で開発に挑戦したいという人は、是非汎用性と需要が高いUnityを初めてみてはいかがでしょうか。
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(2020年12月現在)