アプリケーションエンジニアとは?資格や必須スキルも解説
公開日:2019.12.24
ITエンジニア職種アプリケーションエンジニアは、文字通りアプリケーションを開発するエンジニアですが、その対象となるアプリケーションにはさまざまな分野があるため、それに伴いアプリケーションエンジニアもさまざまなタイプが存在します。
ここでは、さまざまなタイプがあるアプリケーションエンジニアについて、具体的にどのような業務を行っているのか、必要な資格やスキル、キャリアプランもあわせてご紹介します。
アプリケーションエンジニアも仕事内容や種類が大きく分かれる!
アプリケーションエンジニアが開発するアプリケーションは、業務用アプリケーション、スマートフォンアプリケーション、Webアプリケーションの大きく分けて3種類存在します。それぞれ必要とする言語やターゲットとなるプラットフォーム、業務知識が異なるため、ひとくくりにアプリケーションエンジニアといってもそれぞれ必要なスキルが変わってきます。
アプリケーションエンジニアの種類
1.業務系アプリケーションを開発するエンジニア
企業の業務効率化や自動化を行う業務系アプリケーション(システム)の開発を担当します。主に設計や開発、動作テスト、実装などを行い、銀行ATMや券売機などの社会的なインフラ開発に関わることもあります。金融システムや基幹システム開発なども担うことがあり、業務系アプリケーションを開発するアプリケーションエンジニアの仕事内容はSIer(エスアイアー)(システムインテグレーター)の業務の一部でもあります。
主な使用言語としてはJava(ジャバ)、C(シー)、C#(シーシャープ)、場合によってはCOBOL(コボル)が挙げられます。
2.スマートフォンアプリケーションを開発するエンジニア
需要が増大しているスマートフォン向けのアプリケーションを開発するエンジニアです。iOS、Android、Windows Mobileなどのプラットフォームにあわせて、さまざまなアプリケーションを開発します。ビジネス用アプリケーションからゲームまで、開発するジャンルは多岐にわたります。
主な使用言語としてはJava、Kotlin(コトリン)、Swift(スイフト)、Objective-C(オブジェクティブ シー)が挙げられます。
3.Webアプリケーションを開発するエンジニア
主にWebブラウザで利用するアプリケーションの開発を行います。Webアプリケーションの中でも、サーバサイドを中心に開発するサーバサイドエンジニアと、UI/UXを考慮しながらフロントエンドを構築していくフロントエンドエンジニアの2つに分けられます。
サーバサイドエンジニアは、言語としては主にPHP(ピーエイチピー)、Ruby(ルビー)、Python(パイソン)、SQL(エスキューエル)などを使用します。フロントエンドエンジニアは、主にJavaScript(ジャバスクリプト)、HTML(エイチティーエムエル)、CSS(シーエスエス)(カスケーディングスタイルシート)を使用します。
アプリケーションエンジニアに必要なスキル
アプリケーションエンジニアにおいて必要になるのは、まずシステム環境に応じた専門的な知識や知見です。開発するアプリケーションのプラットフォームによって必要とされる言語が異なるだけでなく、OSやサーバの知識、さらには業種に対する知識が求められることもあります。
業務系アプリケーションの開発で必要となる知識とスキル
2019年現在はJavaやC、C#といった言語を使用することが多く、他に場合によってはCOBOLなども使用します。業務課題を解決し、効率を上げるために開発するアプリケーションが多いため、対象となるビジネスに対する知見も求められます。
規模が大きい開発を担当することも多いため、マネジメントや設計、構築などのスキルも必要になる場合があります。
スマートフォンアプリケーションの開発で必要となる知識とスキル
iOS用アプリケーションはObjective-CやSwift、Android用アプリケーションはJavaやKotlinが使われます。対象となるプラットフォームによって言語が異なるため、OSに対する知識も必要になります。Unity(ユニティ)やCocos2d-x(ココスツーディー-エックス)といったフレームワークを使うことで生産性が大幅に上がる場合もあり、プログラミング言語以外の新しい情報をキャッチアップしていく姿勢も求められます。
Webアプリケーションの開発で必要となる知識とスキル
サーバ側を担当する場合、PHP、Ruby、Pythonといった言語の他、サーバやデータベースの知識が求められます。大規模な開発では負荷分散のためのスケーリング、ロードバランシングといった技術や知識も求められることがあります。
フロントエンド側を担当する場合、JavaScript、HTML、CSSといったもの以外に、UI・UXの知識が必要な場合もあります。近年はフロントエンジニアがnode.js(ノード.ジェーエス)などのサーバサイドJS(通常ブラウザで動くJavaScriptをサーバ側で動かす技術)を扱うこともあり、サーバサイドの知識を求められる場合もあります。
アプリケーションエンジニアに関係する資格とは?
アプリケーションエンジニアとして就業するだけであれば必ず必要というものではありませんが、資格を取得することで年収の向上を目指せるだけでなく、キャリアアップしてITコンサルタントやアプリケーションコンサルタントへと進むことも可能です。
ここからはアプリケーションエンジニアに関連する資格についてご紹介します。
基本情報処理技術者試験
情報処理の促進に関する法律に基づいて、経済産業大臣が行う国家試験である情報処理技術者試験のスキルレベル2に相当する国家資格です。スキルレベルは1から4まであり、スキルレベルとしては中程度に相当していて、さらに上位にあたる高度情報処理技術者試験が存在します。合格率は20%~30%程度と、決してやさしい試験ではありません。
得られる知識は業務系アプリケーション、スマートフォンアプリケーション、Webアプリケーションのどれを担当している場合でもおすすめです。
C言語プログラミング能力検定試験
アプリケーションエンジニアは、担当するアプリケーションによって言語が大きく変わります。それぞれ言語別に資格がありますが、ここでは例としてC言語の資格を取り上げます。
C言語プログラミング能力検定試験は、その名の通りC言語のプログラミング能力を測定する試験で、能力にあわせて1級から3級があります。2001年に「日本情報処理教育普及協会」「日本ソフトウェア教育協会」「マルチメディアクリエイター教育普及協会」「Web利用・技術検定協会」「日本ホテル実務教育協会」の5協会が設立した株式会社サーティファイにて取り扱っている民間の検定ですが、累計受験者は240万人を超える信頼性の高い検定資格です。
株式会社サーティファイには、C言語の他にJavaプログラミング能力認定試験もあり、こちらは業務系アプリケーションやスマートフォンアプリケーションなどでJavaを使用している人におすすめの資格です。
アプリケーション技術者認定試験
Androidアプリケーションの開発に対する能力や知識に関する出題が行われ、ユーザーインターフェースなどスマートフォンアプリケーションの幅広い知識を測る試験です。全世界を対象にした国際的な試験であり、基礎力を問うベーシックと、実戦的な能力と知識を問うプロの2コースがあります。
こちらはスマートフォンアプリケーション開発の中でも特にAndroidの開発を行っている人におすすめです。
アプリケーションエンジニアは多岐にわたる!ターゲットを絞ってキャリアを伸ばそう!
2019年現在も需要の高いアプリケーションエンジニアは、しっかりと開発スキルを身につけることで、将来フリーエンジニアや自分で起業して独立することも可能な職種です。
業務系アプリケーション、スマートフォンアプリケーション、Webアプリケーションと、担当する分野によって開発するプラットフォームや使用する言語、要求される業務知識が大きく変化するため、自分自身が専門とする得意分野を作り、ターゲットを絞ってキャリアを伸ばしていくことをおすすめします。
また、AKKODiSでは、一人ひとりのキャリアプランに合った働き方を皆さまと一緒に考えていきます。
(2019年12月現在)