プログラマーの将来性とは?今後も活躍し続けるために必要なこと
公開日:2020.10.12
ITエンジニア職種自動化の技術は発達しているものの、プログラマーの仕事がなくなることはまだないと考えられています。経済産業省が発表している「IT人材需給に関する調査」でも、プログラマーも含まれるIT人材は不足しているという結果もあり、需要は依然として高いままです。
ここではそんなプログラマーが、今後どういったスキルを身につけていけば良いかについて紹介します。
プログラマーの将来性
不足していると言われているIT人材。今のままでも安定して仕事につけるように見えますが、実際にはどうなのでしょうか。ここでは、具体的にどうすれば、プログラマーとして将来も活躍できるのかについて解説します。
AIによる影響 - プログラミングの自動化に勝る技術力があるか
AIの技術的発展により、プログラミングのハードルは以前よりも下がっています。コードが書けなくても、ボタン一つでプログラムの自動生成が可能であったり、コードを直に書かずにGUIで操作するだけでプログラムが組めるような技術も出てきています。
しかし、簡単なツールで作られたものでも、複雑な処理になればコーディングが必要であることに変わりません。
また、自動生成ツールも改修やメンテナンスが必要です。こうした場面でもプログラマーの技術は必要とされます。コーディングの最新技術をいち早く取り込んで、需要の高い言語を使いこなせば、引き続き需要のあるプログラマーでいることが可能です。
海外との競争 - オフショア開発の台頭に競えるか
中国やベトナム、フィリピンなどプログラマーの単金の安い国のオフショア開発に仕事が回っていることも事実です。依頼する企業からすれば、安く済む分、コストメリットが大きいので、オフショア開発として開発を海外へ出す流れ自体を止めることは難しいでしょう。
しかし、プログラマーの仕事はこうしたシンプルな開発のみではありません。クライアントとの日本語によるスムーズなコミュニケーションが可能であることや、保守運用まで含めた包括的な提案ができることを考えれば、競える部分はたくさんあります。
プログラマーとしての競争は激しくなっていくことが予想されますが、きちんとすみ分けて勝負していけば心配しすぎることはありません。
国内での競争 - プログラミングを常に学び続ける姿勢があるか
義務教育でもプログラミングが扱われるようになり、オンラインスクールの数も増えています。習い事の一つとしてプログラミングが選ばれるようになり、小さいときからプログラムに触れる子供も増えてきました。
このように、以前よりもプログラミングを学ぶ環境が整っていることもあり、副業や転職でプログラマーを目指す人が増える可能性は上がっています。そのため、国内に限っても競争が激しくなっていくことが想像できます。
勝ち抜いていくには単にコードが書けるだけのプログラマーだけでは足りず、何かの言語に特化する、プロジェクトに必要な言語がすべて書けるなど、特徴を持つことも求められてきます。
プログラマーの今後と未来
プログラマーは今後、業務内容が少しずつ変わっていくと考えられています。単純なコーディングのみの作業は自動化したほうが正確かつ速いので、プログラマーの仕事からは外れていきます。その代わり、こうした単純なコーディングを担うAIを開発する仕事などが増えると想定されます。
また、IoT周りのプログラミングであれば、AIの機械学習とは異なり、センサー周りのデータ取得などの技術が要求されます。このような部分は、まだAIで開発ができるわけではありません。
今後プログラマーには、AI/IoTなどの新しい分野で活躍できるスキルを身につけることが求められていきます。
今後もプログラマーとして活躍し続けるために必要なこと
AIの分野に強くなる
今までは一部でしか使用されてこなかったAIや機械学習は、今後さまざまな場面で応用されるようになります。近年ではセンサーの発達や、エッジAI(端末に直接組み込むAI)などもでてきており、試験的な開発や実用段階になったものの保守まで、AIに関わる仕事が増える可能性があります。
AIや機械学習の分野では、PythonやRが使えるとよいでしょう。PythonやR自体はそれほど難しくありませんが、分析手法や処理方法が複雑であるため、実用性の高いコーディングを行おうと思うと難易度が上がります。資格取得などで基礎を勉強しきっかけを作った後は、実務で経験を積むことをおすすめします。
Pythonには、AIにまつわるデータ分析の資格があります。詳細についてはこちらの記事も併せてご確認ください。
IoTに強くなる
センサーの発達と併せて、IPV6や5G回線など、大量の端末が高速に繋がり始めているので、どんなものからでもデータが取れるようになりつつあります。このようなIoTのデータ取得、データ送信の場面でよく使われる言語はJavaやC/C++です。
基盤を選ばず多くのハードに対応できるJavaは、特に大規模開発に強い言語として重宝されています。また、高速処理が可能なC/C++は組み込み系に強く、データを取るセンサー側に使われることが多い言語です。
どちらも初心者がプログラムを扱うときにはあまり選ばれない言語ですが、その分だけ競合する初心者のプログラマーが出てきにくい言語ともいえます。一方で、どちらも長く使われている言語なので有識者も多く、言語特有の仕様や使い勝手のよさも明確です。不透明な仕様も少なく、仕様上のトラブルなどで、開発がストップすることがあまり想定されません。
言語以外にも、IoT独特のネットワークやセンサーに関する知識があり、それに配慮したコーディングができるとより重宝されます。プログラマーの域は出てしまうかもしれませんが、時間と機会があれば学んでおいて損はありません。
多分野の言語に強くなる
何か一つの言語を極めるプログラマーも必要ですが、その領域に達するには相当の専門性が要求されます。一朝一夕でなれるものではありません。こうした中で、自分の可能性を広げていくためには、複数のプログラム言語を習得しておくことをおすすめします。
例えば、フロントエンドならJavaScript、WindowsならC#など、それぞれの言語で強い分野が存在するため、言語を複数覚えると受けられる業務の幅が広がることになります。複数の言語を組み合わせてシステム構築する場合も存在するので、使用する言語のどちらも対応できると強みになります。
プログラマーは将来性あり!トレンドのスキルを身につけてライバルと差をつけよう
将来もプログラマーとして働き続けるためには、ディープラーニングなどを代表とする最新技術をどんどんキャッチアップしていくことが求められます。
プログラム自体の組み方は変わらずとも、新しい技術が出てくればコードの書き方は変わります。効率よく処理するための方法も、ハードウェアの進化によって変わってくるので、こうした変化に可能な限り対応できるスキルを身につけましょう。
また、それぞれの言語を深堀しすぎるよりは、複数の言語に強くなっておくと受けられる業務の幅を広げることができます。IoTならセンサー、機械学習なら分析・統計の知識など、それぞれの言語の得意分野に関わっていくことも重要です。背景知識を理解した上でコーディングができれば、他のプログラマーとの差別化要因となります。
依然としてプログラマーの需要は多く、求人情報も様々な条件のものがあります。自分が将来どういうプログラマーになっていきたいか、というキャリアプランをしっかり考え、業務内容や使用言語を選択していきましょう。
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(2020年10月現在)