AI時代の企業変革をリードする—AKKODiS コンサルティング Cloud & AI Solution本部が描く未来

 

#DX推進 #AI活用 #クラウド変革 #ビジネスモデル革新

Cloud & AI Solution本部は、「CX(Cloud Transformation)×AX(AI Transformation)」の融合による、新たなビジネスモデルの創造に挑んでいます。AKKODiSならではのチーム体制と専門的なIT知識を武器に、「企業のAIビジネス戦略策定・業務改革支援」「クラウド&AIサービス事業者としての自社サービス提供」、そして「高度な技術力による企業の内製化支援」の3本柱で顧客の変革を支援。日本発のグローバルモデルを構築し、顧客と共に社会変革に挑もうとする田中健司さん、サンテ・ウー さんに話を伺いました。

CXとAXを融合させた新たなビジネスモデルの確立

―自己紹介と入社経緯を教えてください。

田中さん:私は約20年間に渡りSIerで勤務し、クラウドビジネスを中心に事業を展開しておりました。最終的にクラウド事業を担当する執行役員となり、クラウドアプリケーションやインフラ、マネージドサービス、ビジネスアプリケーションサービスをお客さまに事業責任者として提供しておりました。前職は上場企業でもあり企業統制が重要視されていましたので、なかなか大胆な挑戦を行うことができず、自分自身のキャリアとしてのビジネス拡大、改革実行に限界を感じていました。そんな中、新たに挑戦できるフィールドを調査している中でAKKODiSコンサルティングの経営陣のリーダーシップと変革へ臨む姿勢に惹かれ、入社を決意しました。

サンテさん:私は金融畑の出身です。外資系銀行で機関投資家向けの営業や証券管理のミドルオフィス業務を担当していました。当時、さまざまな銀行内業務がデジタルに置き換わるのを目の当たりにしました。私はまだ20代前半ながら「自分の仕事は、いずれなくなる」と感じ、SAPに転職しました。ここでは業界特化型の法人営業を経験し、最終的にはAPJで最大規模のクライアントのグローバル事業統括を務めました。 AKKODiS コンサルティング入社は、2023年です。当時のビジョンに強く共感し、入社しました。私は日本が大好きで、30年に及ぶ停滞を食い止めるべく新規事業に挑戦したい思いがありました。


―お二人が率いるCloud & AI Solution本部について教えてください。

田中さん:中期経営計画の実行に伴い、両利きの経営における探索事業を担う組織として2025年1月に戦略的に新設された本部で、現在約70名が所属しています。国内では社員1万人の会社ですので、社内ベンチャー的な位置づけにもなります。メンバーは外資系ソフトウェア企業、ERP企業、コンサルティング会社、大手SIer出身など多様なバックグラウンドがある、少数精鋭部隊です。

私たちは、Cloud Transformation(CX)による「DX推進」とAI Transformation(AX)による「企業革新」を掛け合わせることで、新たなビジネスモデルの創造に挑んでいます。

当チームのミッションは、各業界の業務変革とシステム開発に最先端クラウドサービスとAI技術を活用し、AI-Readyを前提とした革新的なサービスの導入をおこなうことです。これを通じて顧客のDX推進と継続的な改善の仕組みを実現し、顧客企業の成長を促します。

サンテさん:当部署は、主に3つの事業に軸足を置いています。前半田中からもあった通り「企業のAIビジネス戦略策定・業務改革支援」「クラウド&AIサービス事業者としての自社サービス提供」、そして「高度な技術力による企業の内製化支援」です。

私たちは、これまでさまざまな業界に技術的な課題解決を支援してきましたが、AIの登場により今後はエンジニアの働き方も大きく変わると予想しています。そこで今回のAXを主軸とした新規事業の探索を通して、当社エンジニアの可能性を模索し、さらに広げたいと考えています。当部署の事業方針や戦略、開発内容を社内の全エンジニアに展開し、変化の波に対応できるようにするのも一つのミッションです。


―その背景には、AIの急激な変化とさらなる進化がありますね。

田中さん:現在、大手企業を中心に特定業務の自動化や効率化においてAIは人に代われるレベルに到達しました。企業のトップ層はAIの進化に敏感で、生産性向上のためのAI活用、業務見直し、組織再編の動きも加速しています。同時にエキスパート人材に対しては、データ&AI活用で内製化アプローチも進んでいます。

特に顕著なのは、「AIエージェント」です。すでに多くの大手企業がAGIの世界を見据え、情報を収集し導入に向けた検証や特定業務への実装検討まで進んでいます。これまで「そんな時代はまだ先だ」と言われていたことが、ごく短期間であっという間に現実となってしまったと思います。これは私自身も肌で感じていますし、世界的に見ても顧客企業がAI領域に積極的に投資していることからも明らかです。ただこのAIに対して過度な期待が集まり過ぎて、自社のユースケースにどのように適用させたら良いのか分からないという事態も同時に多く発生しているように思います。

進化の早いAIは万能なツールではなく、あくまでLLM(過去の蓄積されたデータ)から答えを導き出すツールにしか過ぎないという点を再認識する必要がありますし、より正確な回答を求める場合、それに比例した投資が必要であると認識するべきです。


―「CXとAXを掛け合わせた新しいビジネスモデルの創造に挑んでいる」とおっしゃっていましたが、取り組みの内容を具体的に教えていただけますか?

田中さん:私たちは、CXでシステムのスケーラビリティやガバナンスを高め、AXで自動化やビジネスモデルの変革をサポートし、お客さまの既存ビジネスや業務全体を変えていきます。
具体的には、お客さまの現在の業務やシステム導入状況、AI活用状況に応じて、例えばどの業務を自動化およびクラウド・AI活用した方がROIが得られるのかの観点でアセスメントしていきます。

現在、最も効果が出やすいのは、特定業務の中でも単純作業に該当する業務を特定し、単なる自動化ではなくAIとの組み合わせによる自律化を目指した自動化です。
企業は単純作業に関わっている人材をその業務から引きはがし、現在よりも生産性が高まる業務に人をシフトさせたいはずです。

当然運用業務もその対象となります。ただミッションクリティカルな運用業務を自動化・自律化させるには、まだテクノロジーが追い付いていませんので、そこは部分的な自動化、ルールブック化により、現在より生産性を高めるアプローチをとります。その手法の中でクラウドを活用した方が効果を得られるものには当然その提案を行いますが、セキュリティ面や俊敏性、コスト面でオンプレミスが適正である場合もあります。

我々はCX × AIのフレームワークをベースにサービス提供をしていきますが、最終的には顧客の業務成果がもっとも現れるアプローチを重視していますし、顧客もそれを望んでいると考えています。


―このような事業を展開する上で、AKKODiS コンサルティングの優位性はどこにあると考えますか?

田中さん:AKKODiSコンサルティングの強みは、まさしくお客さまの環境で当社エンジニアが一緒に働き、その業務環境を理解したエンジニアと当社サービスの組み合わせ(融合)によりサービスを提供できる点にあります。一般的なシステム導入会社は、何かの構築作業が顧客内で発生したタイミングで、その導入作業を請負うという形で顧客の業務内容を必ずしも理解してシステムを導入するわけではなく、委託契約の範疇で作業を行う関係性であり、それが大きなトラブルの原因になることも多々あります。

我々は、お客様の業務のみならず、ビジネス戦略、人間関係などシステム導入の背後にある大きなミッションを理解した上で作業を行うことができる点が大きな強みであり優位性でもあります。これからのAI共生時代を考えても顧客業務理解があることが、更に優位性となってくると考えています。

Cloud & AI Solution本部の近未来予測図

サンテさん:現在はIT業界を中心に、流通業や小売業などのお客さまがいます。大手企業の顧客が多いため、プロジェクトはいずれもハイレベルです。今後特に注力したいのは製造業ですね。

田中さん: 2025年には、エッジAIが進化しデバイス内でAIが直接データを処理する技術がAIエージェントとして実装されると予測されています。AIを使うのにデータセンター間の通信が必要なくなるということです。そのためクラウド・AIエンジニアに加え、製造業領域などの特定の分野に特化した専門人材にジョインしていただき一緒にビジネスを展開したいと考えています。将来的には、どの業界でも汎用的にサービスを提供できる業界横断的サービス(ホリゾンタル)と業界特化のサービス(バーティカル)を組み合わせた組織体制を構築したいと考えています。

サンテさん:私たちは高い技術力に加え、営業・企画・外部連携力を併せ持つ多機能型組織を目指し、多様な専門人材を配置しています。サービス創出のため、複数のサービス開発担当者に、積極的な顧客提案をしてほしいです。また、テクノロジー企業とのパートナーシップ強化のため、アライアンス専任者も配置していきます。

田中さん:例えばプロジェクト体制もAIの登場により、従来の「人を中心としたプロジェクト組織体制」から、「AIの知見を持つPMを軸としたプロジェクト組織体制」に変わるでしょう。プロジェクトメンバーの選出において、コーディング作業やテストなどAIが代替えできるものは予め人ではなくAIをアサインし計画するということです。顧客も費用が安く済みますし、我々もプロジェクト体制を作りやすく、スピーディにプロジェクトを完遂できる可能性が高まります。私たちは、既存のプロジェクト概念を刷新し、初めからAIを組み込んだ形での組織作りを計画しています。

サンテさん:プロジェクトにおいてAIが開発やソリューションアーキテクトの役割を担うようになったとしても、お客さまが人間である限り、デリバリーチームのPMは人間である必要があると考えています。 興味深いのは「そのような環境下でPMに求められる能力は、実は従来の能力と大きく変わらないのではないか」という仮説です。田中さん、この点についてはどう思いますか?

田中さん:はい、私も同じ考えです。現在のPMとの大きな違いは、「AIに関する幅広い知見と活用方法を知っているかどうか」だと思います。プロジェクトは生き物ですので、先人が築き上げてきたプロジェクトマネジメントの基本的な進め方は変わらないでしょう。
AIがどんなに進化しても、重要なのはお客さまとの適切なコミュニケーションとステークホルダーマネジメントです。お客さまの内製化が進む中、PMには重要人物を早期に特定し、円滑に連携する能力がこれまで以上に求められます。AIの台頭により、むしろ人間同士のコミュニケーションの重要性が高まるでしょう。私たちもそのような人材を求めています。

サンテさん:そうですね。新たな挑戦を重ねたい方にとっても 理想的な環境だと思います。AIの登場により業務やビジネスのあり方が急速に変化している中、私たちは新技術をいち早く検証し、効果的なものをお客さまへ迅速に提供したいと考えています。急速な変化に柔軟に対応しながら情報をキャッチアップしつつ、問題解決に取り組める方はマッチすると思います。

田中さん:私たちはお客さまと膝を突き合わせて新しいビジネスを考え、非常に近い位置で協働します。そのため各プロジェクトを通して社会変革を実現している実感もあるでしょう。このような機会が豊富にあることも、大きな魅力かもしれませんね。

Cloud & AI Solution本部のグローバル戦略。日本の知見を世界へ

サンテさん:私たちは今後、チーム力を増強しながらあらゆる面でグローバルと連携をとり、事業を推進していきます。AKKODIS コンサルティングはアデコグループのエンジニアリング特化型ブランドとして世界30カ国に展開しています。他地域のノウハウを活用し、また日本の知見を海外と共有しながら、国内外で広くサービスを展開していきたいと考えています。

田中さん:現在私たちが支援する日本の大手企業も、5年後には特定業務領域の内製化が加速度を増すでしょう。これを機に、日本で確立した内製化支援サービスを米国含め海外に展開したいと考えています。例えば米国企業の仕事を日本のエンジニアがデリバリーする逆方向モデルが確立すれば、国内にいながらにしてグローバルにサービスを展開できます。
同時通訳のAI化と社会実装などテクノロジーの発達で言語の壁は確実に無くなりますから、英語が話せずとも心配いりません。当チームはグローバル志向の方を歓迎します。


AKKODiS コンサルティングは、世界をリードする存在になりたいと思っています。目指すのは、マルチベンダーかつ特定領域におけるNo. 1企業です。2030年までに、クラウドとAIを組み合わせたソリューション「AKKODiS Fusion Cloud & AI Services」を提供するプラットフォーマーとしての地位を築き上げます。
お客さまに革新的なAIソリューションを提供し、ともに成長する。これが私たちの描く長期的なビジョンですね。


PROFILE

田中健司
執行役員、Cloud & AI Solutions本部 本部長

約20年間システムインテグレーターで活動し、様々な業界における企業のDX実現を目的にした、大規模なインフラ、クラウド、アプリ系案件のプロジェクトマネージャーや事業責任者を務め、これまでに1000社以上の企業を支援してきた実績をもつ。 クラウド事業に強みを持ち、ここ数年では上場企業の執行役員として事業本部を統括。組織運営を行いながら各企業のDX支援を中核とした複数の新規サービスの立ち上げ、収益化を実現してきた。

サンテ・ウー
Cloud & AI Solutions本部 副本部長

企業アプリケーションビジネスの拡大をリード、新規事業の開発を促進。また、AKKODiSでの社内DX戦略プログラムの全体PMも兼任。IOWN推進室として、グローバルアカウントマネージャーを兼任、国境を越えたIOWN人財育成の推進を目指す。

  • インタビュー内容、所属は取材当時のものです。
AKKODiS People に戻る

AKKODiSコンサルティングに関するお問い合わせ